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小シヱスタリア

同人ゲームとか好きなただのファンサイト
土塚理弘「マテリアル・パズル」ガンガン06年9月号の感想です。出てからもう二週間ですが。
メモリア魔法陣総括も。
一応ネタばれ回避のため追記からどうぞ。
ブログを始めたら必ずやりたいと思っていた連載漫画の感想考察。マガジンのネギま!やボンボンのククナギ、GFのぱにぽにも良いかと思ったけどやっぱり一番応援しがいのある人はこの御方!てなわけでマテパとバンブレの感想を書いていきたいと思います。

・総括、メモリア魔法陣とは
格闘トーナメント大会編、それはまさにバトル少年漫画の華!
天下一なにがし、暗黒武なにがし等古くから少年漫画で脈々受け継がれてきた「大会編」
次々現れる強敵、ハンディを背負う戦い、組み合わせの妙、因縁、戦いの中での急成長等大変魅力的な要素があります。
しかし同時に安直な、使い古された手法でもある「大会編」
少年漫画を知り尽くした策士である土塚先生は様々な手を使いツボをしっかり押えつつもまったく予想のつかない、まさに前代未聞の大会を作ってくれました。その策士の技の数々を挙げてみます。
ちなみに大会前に誌上で優勝者予想クイズを展開してます。遊び心ですね。すべての勝敗を当てたらDSライト、PSP、PS3、Wii、XBOX360、PCエンジンDUO-Rそしてそれぞれのソフト3本が貰えたとか…。すげえ欲しい…PCエンジンDUO-R。

メモリア魔法陣優勝者には禁断魔法を封じた剣が与えられる。主人公側のキャラが手に入れれば大きな戦力に、敵である女神の三十指が手に入れれば脅威になる。どちらが手にしても後の展開が美味しくなるため、主人公が勝ち残るのが当然とは予想できない。

そもそもマテリアル・パズルはやたら主人公が多い物語です。一つの肉体が死ぬたびに入れ替わる三身一体のTAP…
破壊魔法スパイシードロップそのままに破壊的性格。ツンデレお子様アクア(優勝予想得票順位18名中1位)。
おだやかだが熱い心を秘めた天才ティトォ。
気っ風の良い格闘姐さん。土塚さんの作風のため気付きにくいが実は妊娠中に不老不死になった永遠の妊婦というとんでもない業の深いキャラ、プリセラ。
共に旅するミカゼ(7位)は三人が入れ替わっても常にいる、読者視点に最も近い準主人公。
そしてメモリアの王子グリン(3位)は今の第二章の主役という位置にある。
この内TAP、ミカゼはトーナメントAブロック。グリンはBに分けて配置されている。この内誰が勝ち残っても、主人公が残ったことになる。

敵、女神の三十指は大会を始めるにいたる前からずらっと大量に登場。ヨマ(4位)は三十指トップクラスの実力とキレキャラっぷりでいかにもボスキャラという印象と主人公との因縁を演出。
太陽丸(5位)は主人公側でも三十指側でもない中立キャラシャルロック(2位)と因縁が。しかも二人を別のブロックに配置。読者にシャルロックが主人公側について決勝で太陽丸と戦う展開を匂わせる。

正体不明の切り裂き魔が紛れ込んでいる可能性。

この時点でとんでもない数の伏線を張り巡らせまくりやがっているのが分かりやがりますね?

そして、いざ大会が始まるとまさに予想外の展開が連続した訳です。

優勝候補であったアクア、決勝の相手候補のヨマが一回戦敗退!!
決勝戦はミカゼ対三十指の一人だが係長風のバーコードハゲのオッサンチョー!
一回戦ではエイキと死闘を演じ戦士として一歩を踏み出したミカゼ。
他にもグリン対コモレビ、カミッツ対太陽丸、ただのバカだったドルチルがヨマと壮絶で感動的な仇討ち戦を展開するなど名試合が数多かった中で決勝の敵がイロモノ?
否、蓋を開けてみれば過去最も熱く、しかも涙すら誘う決勝にふさわしい戦いがそこにはありました。
この長文の感想を書かせる程の。

・と言うのもミカゼがすばらしすぎた

基礎知識、女神の三十指とは…内在魔力の高い人間に、女神(を騙るおばさん)が魔法のアイテムを与えた部下。女神は心が空っぽになった人間に付け込んで己の信徒にする。
チョーもまた、幼くして死んだ息子の影に縛られ、明らかに捏造のハズの息子からの手紙を本物だと思い込んだ哀れな父親。
決勝で勝てば息子に会えると信じ、スーツを胴着に着替え野性児のミカゼを拳法で圧倒する。なんと舞闘派だったのだ。

一方ミカゼ。
アクアをして「まだクソガキ」「女神の三十指に太刀打ちできるわけない」と評された彼がここまで勝ち抜けたのは、ミカゼ自身の根性もあるが、お面に取りついた魔獣、シシメ師匠の力が大きい。
強力な格闘の技、焔狐そして対魔法カウンター技の万象の杖を教え、戦いの場においてもアドバイスを与えたシシメ師匠。
ミカゼは彼を師匠と慕うが、シシメの真の目的はミカゼの体を乗っ取りメモリアに復讐すること。そのはずであった。

さて決勝の戦いのなかチョーはミカゼを写真に撮る。それはチョーの魔法「怨身万華鏡」の発動条件であった。
怨身万華鏡を食らったミカゼにはチョーへのダメージがミカゼに跳ね返ってくる。しかもチョーの肉体に限らずその場にある木々や植物、万物のダメージがミカゼにフィードバックされるという恐ろしい能力であった。
つまりFateホロウのアヴェンジャーの宝具を実戦的にした技。(アンリ弱!)
絶体絶命のミカゼ。シシメはギブアップを勧めるがミカゼはこれを拒否。そしてー

第104話 ミカゼの死と獣の死

アクアは高熱に苛まされながらもミカゼの帰りを待つ。
「いい…帰らない、ここで待つよ。ミカゼがあたしの所に帰ってくるのを……」

力を振り絞ってチョーに飛び掛かるミカゼ。だがチョーが自らの足を指で軽く押すだけでミカゼの足は止まってしまう。
拳撃で吹き飛ばされ岩肌に叩きつけられるミカゼ。
「今度こそ終わりだミカゼくん」
立ち上がるミカゼ。しかしミカゼの身体がギシギシと悲鳴を上げる。見上げるとー
崖崩れ。崖が崩れれば怨身万華鏡によりミカゼも崖と同じく崩れる。確実なる死が待っていた。

チョーの高らかな勝利宣言。

しかし岩の下から出てきたのはミカゼではなくズタボロになったお面。
怨身万華鏡の成立には相手の顔写真が必要であった。シシメは言う
「だから…私だけ分離した…これで顔が変わる…一か八かだったがうまくいったようだ…。

おかげで…私だけダメージをくらってしまったがな…くくく…。

身体を乗っ取るつもりで取り憑いたはずなのに…
私はどうしてしまったんだろうな…

若いミカゼの死と… 老いた獣の死…

どちらかひとつなら…天秤にかける必要すらない…!
わが弟子よ…これでこやつの魔法は解かれふり出しに戻った…

戦いは… これからだ…!


初めてミカゼを弟子と呼ぶシシメ。そして実に100話以上ぶりの素顔の御風の姿が、そこにあったー

第105話 メモリア魔法陣と優勝者

最後は魔法なし、肉体と肉体のぶつかり合い

「私は負けられん!リューをッ取り戻すために…ッ」

戦いのさなか、アクアやプリセラ、出会ってきた敵らの言葉がミカゼに響く。
「あんたの思いはそんなもんか!立て!」

「負けるはずが無い…!皆から…いろんなものをもらった俺が負けるはずが無い!

幻の希望にすがりつく空っぽのあんた達になんかに…!!負けてたまるか…ッ!!

そう。
このセリフにすべてが集約されている。
もうミカゼは魔法も使えないただのガキなんかではない。

女神の三十指は恐ろしい魔法の使い手達ではなく、可哀想な空っぽの心を持った人間。つまりただのオッサンだ。
チョーの見た目が一見ただのオッサンなのはギャグではなく、この事を示すためだったのだ。

戦いに決着がつく。息子への執念で立ち上がるチョー。死んだと思われたシシメの一喝で最後の力を振り絞るミカゼ。

最後に立っていたのは…御風!


長かった…しかし素晴らしい回だった。ここ最近の少年漫画で一番熱く燃えたぎる話だったのは間違いない。アクアのいい女ぶり。シシメ師匠の熱すぎるセリフ。素顔ミカゼのりりしさ。

マテパの良さはこれだけの熱い展開を、週間少年誌のような勢いや思いつきでなく、第一話から伏線を張り巡らせまくりの高度な計算によって成り立たせている事だと思ってます。
このシリーズ構成力の高さは奈須きのこさんやZUN神主、荒川弘先生、加藤元浩先生、森博嗣助教授らに匹敵すると思うのですが。

今回は理屈抜きで面白かった!
次回からはもっと簡潔な感想にします…。疲れた。バンブレのも書かないと。
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